ケアワーカーと猫の手 by ウメ |
第56回 ミケちゃん |
風のない穏やかな日、久しぶりに近所の地域猫に会いたくなった私は、猫のおやつ、お皿、ゴミ袋を持って公園に行きました。
木陰から「ニャ〜、ニャ〜」とかわいい声で鳴くのは、ミケ猫でした。
短毛で、とくに白色の美しさが印象的で、長いしっぽをピンと立たせていました。
おやつを警戒しながら食べていた時、サンダルを履いた年配の女性がやって来て、怒った口調で
「ミケちゃん!!また、ここに来て!!」
と問い詰めます。
そして、ミケちゃんを優しく抱くと
「ごめんなさいね...この子、おやつが欲しくなるとここに来るのよ...」
と申し訳なさそうに言いました。
ミケちゃんがその女性の首にスリスリする姿はまるで、
「ごめんね」と謝っているように見え、とても微笑ましかったです。
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