ケアワーカーと猫の手 by ウメ |
第55回 悪魔の手 |
内野さんは、仲の良いナースさん。
家に遊びに行った日のことです。
「そーっと覗いて見て」と言われ部屋を覗くと、
愛猫のニャンが障子に手をかけているのが見えました。
「ニャン!!何をやってるの!!」
驚いたような顔でニャンが振り向くと、イカの形の耳を伏せて、全身の短い毛を逆立てながら
「ウ〜ッ!!」
と唸り声をあげて、内野さんの足の甲に飛び掛かりました。
「バカ猫!!痛いでしょ!!」
首を摘むとニャンは急に大人しくなり、前足で目を隠しています。
その姿はまるで、「ごめんなさい...」と謝っているように見えました。
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