ケアワーカーと猫の手 by ウメ |
第12回 ここまでの道のり |
私の顔を見ると毛を逆立て「ウー!!」と、怒っているのは利用者様の飼い猫のいずみちゃんです。
利用者様が寝たきりの為、着替え時に体に触ろうとすると、「お母さんに触らないで!!」キバをむき出しにして怒ってきます。
「いずみちゃん、ごめんね。イジメているわけじゃあないの。お母さんの体をきれいにしてあげるの」
でも、利用者様の体を動かすと「痛い!痛い!」と言われるので、いずみちゃんからはイジメている様にしか見えないのでしょう。
そんなある日、いつもならベッドにいるいずみちゃんが今日はいないなぁと思いながら玄関に行くと、いずみちゃんが私の靴を噛んでいました。そして、今では、いずみちゃんを抱っこできるまでになりました。
いずみちゃんがヘルパーの私を受け入れてくれたことが一番の幸せです。
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