ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第93話 いつもと同じ夜 |
今日も暑かったという日。
夜中に起きてしまった。
「ちょうどいい」と思い、家計簿やら昨日の感想を手帳につけたりした。
一通り終わったので、ちょっと濃いめのカフェオレを入れて一息入れようかと思ったら、ネコのあなたも起きて来た。
絶妙なタイミング。
私はあなたに「あなたも起きちゃったー?」と、声をかけた。
あなたは「まあね」と言い、「ちょっとね、心配で見に来ただけよ」と続けて言った。
そして「じゃあ、私は寝るわ」と行ってしまった。
「えー、行っちゃうの?」私は思ったが、あなたは何もかも分かっているのだ。
この後、私が本を読み始めるという事まで。
でも、ちょっと見に来なくちゃいられないほど私のことが心配だった?
それとも深夜のネコパトロールだったのかな。
大丈夫よ。
いつもと同じ夜だから。
次回は22日になります。
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