ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第63話 「正月の朝」 |
年が明けた。
ネコのあなたに、いつも通りに起こされて、時計を見るとまだ夜中の2時。
でも、年を越したことには変わりなく、私は新しい朝、一番最初にあなたに挨拶した。
「今年もよろしく。」
そんなありきたりの言葉をあなたに言ってみるが、あなたはあまりにもいつも通りで「おはよー」と、言っているだけのようだった。
「ま、いいかー」とキッチンに、いつも通り立った。
お湯を沸かしたり、本当にいつも同じ朝の始まりだ。
違うのはおせちがあるくらい。
あなたはいつもと変わらない。
私を起こしたのに、大好きな暖かい場所を選んで眠り始めた。
その様子を横目で見て、なんだか安心する。
いつもと変わらず寝ているあなたはとても幸せそうだ。
布団の真ん中をあなたに取られても、2時に起こされても、今日は腹も立たなかった。
あなたの柔らかい体を見ながら思う。
今年もこの幸せが続きますように。
明けましておめでとうございます
今年もどうかよろしくお願いします
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