ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第44話 「メリークリスマス」 |
クリスマスがあと少し。
日にちを変えて友人達と家でこじんまりとクリスマスのお祝いのようなお茶会をしたりするようになる。
その度に、ヤル気のないホスト役をネコのあなたがしている。
いつもは口数も多いのに全くしゃべらないあなた。
少しはネコらしいカワイイ動きをお客様に見せたいのに、コタツの隅でひたすら丸くなっている。
全然起きない。
お客様が来るコトが気に入らないのだろうか。
仕方ないので、つついてみたりするが、ゆさゆさ揺れるだけで、そのまんま。
なのに、お客様が帰ると、急にはりきりだす。
動く。鳴く。そして、甘える。
あなたはよっぽどシャイなのかもしれない。
甘えてるところを誰にも見せたくないのだろう。
お客様が帰った後の、ちょっと寂しい部屋で甘えるあなたを膝の上に乗せ、ボンヤリ休む。
クリスマスはさー、あなたのご要望通り、家族だけで過ごそうか。
あなたはきっとチキンを欲しくて、大騒ぎするだろう。
そんなこっそりとにぎやかなクリスマスもいいだろう。
「メリークリスマス。心のあたたまる夜になりますように」
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