ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第32話 眠り場所 |
急に涼しくなり、寝る時もガーゼケットでは寒いような、羽根布団では暑いような。
あまりに微妙な夜の季節になった。
ネコのあなたも一緒。
どこで、どうやって眠るのかが1日の最大の課題らしく、部屋をウロウロ移動しながら眠っている。
寒いせいか、いつもより人恋しいようなあなた。
私が寝ていたら、ドカッと横にくっついてきた。
あれ?違う。
また立ち上がり、しきりに私の匂いを嗅いできた。
「あ、寒い?この中、入る?」私は羽根布団を持ち上げ入れるようにした。
あなたはジッと眺め、しばらく考え「ううん。やめておくわ」と、私の横で丸くなった。
私は一緒に寝たかったので、少しガッカリしたのだが、それが正解に違いない。
寝ていた私は気づけば布団などかけておらず、足で蹴っ飛ばしていた。
頭の横で丸くなっていたあなたを見ると「でしょ?」と、片目でチラリ。
「あー、そういうことか」と、納得した。
未来予測士のあなたに拍手。
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