ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第14話 シャクヤク |
5月も後半になり、気になることがあった。
シャクヤクである。
我が家には無い。でも、お花屋さんや近所で見かけるシャクヤクはそれはそれはキレイで、私を夢中にした。
とりあえず、お花屋さんで買ってきた。やっぱりキレイ。
部屋に飾ったら、無性に小さな庭にシャクヤクの苗を植えてみたくなった。
なぜなら、ネコのあなたがとてもシャクヤクを気にするから。
近づいてはスリン!としている。
匂いをかぐような仕草、ジッと見ている時もあった。
なぜ、こんなコトをするのだろう。
大きなこの花が気になるのだろうか。
不思議である。
あなたの喜んでくれる花がもし、たくさん庭に咲いたらいいではないか。
なので、思い切って植えてみた。
窓から見える華やかな花は特別な客のようである。
あなたを肩に乗せるように抱え上げ、窓から植えたシャクヤクを見せようとした。
あなたはシャクヤクか、抱っこ、どちらかに満足してノドをゴロゴロならした。
シャクヤク、来年たくさん咲くかな。
あなたとこの季節を待つ約束を交わした。
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