ネコのあなたと「私」
by 黒目月子
第10話 卵焼き

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今朝はネギ入り卵焼きが朝ごはんのメインだった。
細かく刻んだネギをパーっと炒め、すぐに玉子を入れ、塩で味付けし、半熟でもいいから出来上がり。
という、まあ、家庭の料理なのだが。

このネギ入り卵焼き。なかなかくせものである。


ネコのあなたは絶対に食べられない危険な代物なのに、あなたの注目の仕方がハンパない。
テーブルに上がるのはいつものコトだけど、もう、食べそうないきおいで、卵焼きのニオイをかぐ。

ゴメン。あなたには無理。

だからってわけじゃないけど、私が食べておくわ。と、柔らかい卵焼きを箸にとり、空気をいれかえた部屋で大口を開けて、私はドンドン食べる。

あなたは焦り、うらめしそうな顔で私を見る。
だいたい、私があなたに私の食べ物をあげたコト無いのに、なんで、もらえる!!と、勝手に思ってるのか?
図々しいなあと、かわいく思うのだ。

あなたはあきらめてテーブルから降りて、自分のゴハンを食べに行った。


私はちょっとさみしく、しかしホッとして、卵焼きの続きにとりかかった。

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コメント
卵焼きの美味しい香りに猫ちゃんも誘われてしまったかな?
エリナ | 04/27
ネギなどは危険な食べ物 心を鬼にしても食べさせてはいけませんね ごめんね、後で美味しい物をあげるからね、機嫌直して❗そんな気持ちになりますね
じゅん | 04/27
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