ケアワーカーと猫の手 by ウメ |
第26回 ずっと一緒に |
97才、女性の利用者様は、12歳の愛猫ランちゃんと娘夫婦と暮らしています。
入浴介助後いつものように水分補給とおやつを召し上がっていると、利用者様の足元にランちゃんが
「おやつちょうだい〜」
と体をスリスリ。
「ランちゃん、どうぞ」
利用者様が、おやつを差し出すと
「おいしい、おいしい」
とランちゃんが食べているのを見て
「おばあちゃん、人間の食べ物をランちゃんにあげたらダメっていつも言っているでしょ」
娘様がなだめるように言うと
「いいんだよ。お互い歳なんだから、好きなものを食べて一緒の墓に入ってあの世で暮らすんだから」
その言葉から4年がたちましたが、利用者様もランちゃんもまだまだ元気に暮らしています。
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