ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第113話 ネコのあなたと運動会 |
良かった。
ネコのあなたは慢性の膀胱炎から来る腫れだった。
それも、消えたので安心した。
ネコのあなたがホッとしたのか、眠る時間が増えていった。
それと、同じペースで、チビネコとオオネコが大暴れして、走り回る遊びをする日が増えた。
走って。走って。走り回って。
布団に寝ているあたしを踏んで行き、花瓶を倒し、ちょっと置いておいたコップも中身ごと倒していった。
あたしは、声を大きくしてたびたび怒鳴った。
それでも、静かにはならず。
あたしは頭痛が度々した。
そんな時でも、一瞬静かになった。
救急車が走ってる時である。
オオネコもチビネコも窓ぎわに行ってジーッとただ車を見ているからだ。
そんな時、かわいいなーと、思う。
さっきまで、怒鳴っていたのが嘘のようである。
そして、その5秒後。
また、大運動会が始まる。
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