ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第55話 「心配の声」 |
雨の日が続き、たまに晴れた日は特別な時間のプレゼントしてまラッタような気になる。
そんな日は、なんだかミョーに張り切ってしまい、夕方は少し疲れてしまうのだった。
ちょっと気分よく、ちょっと疲れてテレビをつけた。
見慣れたCMもミョーに心に刺さってくるようで、CMを見ながら涙をポロポロこぼしていた。
涙が出た自分にビックリしたのだが、あっ!と思った瞬間エグッ!エグッ!と声をあげて泣いてしまった。
すると、いつのまにか横にネコのあなたが。
私を見上げちょっと不安そうに、「大丈夫よ」と慰めるような顔をして「ここにいるからね。安心して」と鳴いていた。
そっと頭を撫でると、あなたはあからさまに安心した顔になった。
私はあなたが心配してくれたコトが嬉しくなり、あなたと2人ノンビリしようとした。
けど、あなたはプイッと私のそばから離れ、こちらをふり返り、一言叫んだ。
「私のゴハンが無いわよ!!」
私は泣いていたコトも忘れて、なんだか、あなたの態度の豹変ぶりがおかしくて笑った。
「ゴハン、いれるのどうしよっかなー?」と言いながら、立ち上がり,あなたのそばにワザと遅く歩いて行った。
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