ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第49話 「寒い日は」 |
明日は今年一番の冷え込みになるでしょう。という予報が出た日。
ネコのあなたが体調を少しだけ崩した。
大したことなくて、良かったが、あなたは急に甘えん坊になり、なぜか私についてまわるようになった。
階段を降りても、風呂に入ってもついてくるあなた。
座れば必ず膝の上に乗ってきてスリスリしてくる。
つかの間の、この甘えん坊は私にとても、大きな大人のような気にさせた。
この、あなたの甘えっぷりが私には、とてもうらやましく感じ、こんな風にカワイク甘える事ができたらと、思ってしまう。
あなたを膝に乗せると見せる、潤んだ眼はずるいよ!と、思ってしまうのだ。
でも、許そう。
こんなに毎日寒いし、人恋しくなるのも分かるわ。
それに、あなたが布団に入ってくると、とても温かいものね。
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