ネコのあなたと「私」 by 黒目月子 |
第1話 真夜中の野生 |
夜中に目が覚める事がよくある。
ソッと起きだして、私はネコのあなたをコッソリ探そうと思ったりするのだ。
それなのに、あなたはまるでライオンのようなゆったりとした足どりで、顔は野生で輝かせて私のうしろにいる。
どこに行ってたの?
私はいつも、そう思うのだ。
あなたは家ネコで出られないはずなのに、
地球を今まで触った事がないはずなのに、
どこか森の奥の秘密の集会にでも参加してきたような顔つきをしている。
ゆっくりと家ネコの顔に戻り、朝日がのぼる頃はエサをねだるただのネコだ。
本当に、どこに行ってたの?
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